劇団文化座公演164
原作:金義卿
翻訳:李惠貞
脚色:金守珍/佐々木愛
演出:金守珍
・津田二朗 ・青木和宣 ・小谷佳加 ・姫地実加 ・高橋未央 ・井田雄大 ・為永祐輔 ・岡田頼明 ・中田千尋 ・早苗翔太郎 ・田中孝征 ・松永佳子 ・若林築未 ・桑原泰 ・市川千紘 ・深沢樹 ・季山采加 ・阿部由奨 ・泉建斗 ・小佐井修平 ・五十嵐芹架
・かんね(子役)・あおか(子役)
2023年6月27日(火)~7月2日(日)
東池袋 あうるすぽっと
〔豊島区立舞台芸術交流センター〕
2014年の初演から全国で上演を重ね、練り上げられた本作。
キャスティングも新たに全国制覇を目指します!
《あらすじ》
日本による韓国併合の時代に朝鮮北部に生まれた李仲燮(イ・ジュンソプ)は、朝鮮の大地を愛し幼い頃より絵に描いていた。1935年、支配国である日本に渡り、文化学院美術科で絵を学ぶ。在学中に山本方子と出会い魅かれ合うが、戦局も逼迫して一人、実家のある元山(ウォンサン)へと戻った。
想いを断ち切れない方子は終戦間近の1945年、危険な玄界灘を一人渡り仲燮と再会する。二人は結婚、山本方子は李南徳(イ・ナムドク)として生まれ変わり二人の子どもを授かる。まもなく第二次世界大戦は終結するも朝鮮半島は混乱が続き、やがて朝鮮戦争が勃発。身の危険を感じた仲燮は、芸術と家族を守るため、一人残るという母に絵を託して元山から脱出。一家は釜山から済州島にたどり着くが、南徳と子供たちは健康状態が悪化、仲燮を残して日本に帰ることとなった……。
愛情のこもった手紙のやりとりがしばらく続くが、国交のない日韓の距離は思った以上に遠く、仲燮は次第に精神に異常をきたしてゆく…。
2014年、新宿梁山泊を主宰する金守珍氏を初めて文化座に迎え、韓国演劇の第一人者・金義卿氏の代表作に挑んだ衝撃の話題作。その後、100ステージを超える全国公演を重ね、練り上げられた本作に新キャストたちが臨みます。
芸術への熱い思いを抱きながら、不遇のうちに39歳の若さで没した李仲燮〔1916~1956〕。彼は死後、1970年代から評価が高まっていき、韓国では今や国民的画家として愛されています。日本占領下の朝鮮半島に生まれ、第二次世界大戦、朝鮮戦争、南北分断という激動の時代を生きた李仲燮は、日本で絵画を学び、日本女性と結ばれました。その激烈な生と芸術、生涯夢に描き続けた家族への愛をエネルギッシュに描いています。