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『原民喜 永遠(とわ)のみどり』

作・杉浦久幸 演出・鵜山仁


広島・原爆ドーム前の小さな碑…原民喜


2025年、被爆から80年の節目の年に生誕120年を迎えた詩人・原民喜。どこまでも優しく、繊細で、無口で、自己主張するのが苦手。現代を生きる我々にも共感できる無垢な魂と、そんな民喜を愛した妻、ほおっておけなかった仲間達との物語。『母』『命どぅ宝』の杉浦久幸による渾身の書き下ろし。
2026年文化座新春公演!



公演日程・劇場

2026年2月12日(木)~26日(月)


※開場は開演の30分前

★…公演終了後アフタートーク  【15日 鵜山仁・出演者 / 22日 杉浦久幸・出演者】


シアター・アルファ東京(恵比寿)

●JR・日比谷線「恵比寿駅」西口徒歩3分


チケットご予約

※チケット購入方法詳細
※鑑賞サポートのご案内


前売り開始

12月23日


料金 (全席指定・税込)         

一般 5,500円
Uシート 4,500円 (前方端、一部見切れの可能性)
30才以下 4,000円 (劇団へ直接お電話ください)
高校生以下 3,000円 (劇団へ直接お電話ください)


公演窓口    

劇団文化座
TEL:03-3828-2216
(日曜・祝日を除く10時~18時)
MAIL:info@bunkaza.com



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あらすじ

毎年三月十三日に「花幻忌の会」と呼ばれる原民喜を偲ぶ会が行われる。その世話人である作家の遠藤周作はその当日、浮かない顔をしていた。年々参加者が少なくなっていたからだ。

「原さんは決して忘れていい人じゃない」。

原民喜ーー広島、爆心地から数キロほど離れた実家で被爆し、その体験を小説「夏の花」に描いた。極端に口数が少なく、対人恐怖症とも呼べるほど人付きあいが不得手だったが、それでも彼の才能を愛した文学仲間に支えられ、また、見合い結婚で彼の妻となる永井貞恵のおおらかな愛情に包まれて、徐々に心を開いていく。ところが……
「花幻忌の会」が開かれて、遠藤は原民喜の人生を語り始める。

キャスト(台本表記順)

原民喜ー白幡大介


永井貞恵(民喜の妻)

祖田祐子ー(貞恵と2役)季山采加




遠藤周作(詩人、小説家) 藤原章寛


埴谷雄高(「近代文学」創刊メンバー) 米山実

長光太(民喜の中学時代からの親友・詩人)沖永正志

佐々木基一(貞恵の弟・文芸評論家) 桑原泰

山本健吉(民喜の慶大予科からの友人・文芸評論家) 井田雄大

佐藤春夫(民喜の大学の大先輩・詩人、小説家) 田中孝征

丸岡明(「三田文学」編集者・小説家) 神野司



原信嗣(長兄)津田二朗

原守夫(次兄)佐藤哲也

恭子(末の妹)瀧澤まどか

原寿美江(信嗣の妻)姫地実加

原田好子(原家のお手伝い) 高村尚枝

山田絹子(原家の女中) 大山美咲



三吉光子(原家のお隣さん)酒井美智子

杉本花子(担ぎ屋(闇屋)の女)五十嵐芹架



スタッフ

美術:乘峯雅寛
衣装:岸井克己
照明:古宮俊昭
音楽:高崎真介
音響:齋藤美佐男
舞台監督:鳴海宏明
制作:小林悠記子


チラシ

PDFで見る(両面)


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『原民喜』


原民喜
1905ー1951 詩人・小説家

 広島市生まれ。広島高等師範学校附属中学校時代から詩作を始める。慶應義塾大学文学部予科に入学。俳句や小説、ダダイズムの影響を受けた詩を発表する。慶大英文科に進み、左翼運動にも一時参加する。
 卒業後、永井貞恵と見合い結婚し東京新宿柏木で夫婦生活を始める。貞恵は彼の文学を愛し、極度に寡黙な夫を助け励まし支えた。
 結婚の翌年の1934年、千葉登戸(のぶと)に引っ越し『二人だけの暖かな繭の中にいるような』時間を過ごす。1944年、妻貞恵が結核に糖尿病を併発して死去する。翌年、空襲が激しくなる中、千葉から広島市幟町の生家に疎開。8月6日、爆心地に近いこの家で被爆する。
 その時の被爆体験と妻との別れを、感傷ではなく、透明で静謐な文体で記録した小説『夏の花』を「三田文学」で発表。「このことを書きのこさねばらない」という決意と意志のもとで、淡々とした文体で事実を伝えようとした。その後も被爆した自分の悲劇を売り物にしない姿勢を貫いた。
 1951年、中央線の吉祥寺・西荻窪間で鉄道自殺。
 幼少期から物静か(極端に無口)で、人前で自己主張するのが苦手だった。詩や文学に深く沈潜し、感情を表に出さず、沈黙の中に燃えるような誠実さと優しさを秘めていた。
同年11月には、梶山季之らの奔走により、広島城址大手門前に記念碑が建立された。裏面の銅板には、佐藤春夫の追悼文がある。 1967年には原爆ドーム東に移設される。
碑には次の詩が刻まれている。

遠き日の石に刻み
砂に影おち
崩れ墜つ 天地のまなか
一輪の花の幻

最終行から、民喜の命日は花幻忌と呼ばれ、現在も行われている。
 親族・友人17名に宛てた遺書が19通(内2通は形見分け)あった。2025年8月には佐藤春夫宛の遺書が見つかった。「私は誰とも さりげなく別れて行きたいのです」と書かれてあった。


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